イケイダー

ヤクザと家族 The Familyのイケイダーのネタバレレビュー・内容・結末

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

ヤクザというと、華やかな、札束が舞い、かっこよく、バイオレンスで、そして義理と人情に溢れてるという勝手な認識をしてしまうが、蓋を開けてみると、実際はヤクザも普通の人と変わらないというか。世間やお上の視線は厳しく、死んだら最後だし、普通に悪いことをすれば捕まる。そして義理と人情だけでは食っていけない。そんな現実的な部分とフィクションな部分を組み込んだ話。本当はもっと冷たく重い話だと思う。そう思うと、なんか極道という道は茨の道だなと改めて思う。
そして何よりヤクザというレッテルを一度付けてしまったら、一生付き纏う。この作品でよく出てくる煙のように。
ヤクザと家族では1990年代、2000年代、現代に話を進んでいきますが、特に現代はそのレッテルが枷となる。そして現代はどちらがヤクザなのかと思ってしまう。
ここまで言うと重く冷たい話だと思ってしまうが、自分は全部が全部重く冷たいとは思わない。
家族という部分。これはこの作品では彼らを辛くする要素にもなっているが、そういう面だけではない。
それがわかるのはラスト。
磯村勇斗の最後の表情と「ちょっと話そっか」はなんか救われたような気がする。
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