ししまる

太陽がいっぱいのししまるのレビュー・感想・評価

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)
3.7
貧しい米国人青年トム・リプリーは、イタリアから戻らない友人フィリップを連れ帰るよう彼の父親から頼まれる。トムはフィリップを説得するため行動を共にするが、自分を見下す態度への怒りや金持ちへの嫉妬が渦巻き、フィリップを殺害して本人に成り済ます。
64年たっても色褪せない名作。哀愁漂うBGMもあってクライムサスペンス感は薄いものの、冷や冷やする展開。原作と異なるラストだが、明確に描かれてはおらず、これもありだなと思わせる。
現在88歳で、世紀の二枚目と言われたアラン・ドロン25歳の作品。本来なら胸くそな話なのに、なぜかリプリーに肩入れしてしまう。個人的にはリメイク版よりオリジナル版が好み。
✅メモ
原題は「Plein Soleil」(劇中のセリフで、直訳はカンカン照り、意訳すると太陽が眩しい以外は最高)。英題は「Purple Noon」。パトリシア・ハイスミスの小説「The Talented Mr. Ripley」(1955年)を原作としている。99年にマット・デイモン主演で「リプリー」として再映画化された。
原作では本作でトム・リプリーが初めて登場し、以後「贋作」(Ripley Under Ground)、「アメリカの友人」(Ripley's Game)、「リプリーをまねた少年」(The Boy Who Followed Ripley)、「死者と踊るリプリー」(Ripley Under Water)の4作に登場する。
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