Junichi

キングダム2 遥かなる大地へのJunichiのレビュー・感想・評価

4.0
「愚かさでいい 醜さでいい 正しさのその先で」
(新海誠監督作品『すずめの戸締り』主題歌より)

【撮影】9
【演出】7
【脚本】7
【音楽】10
【思想】7

映画本編が始まる前
新海誠監督の最新作『すずめの戸締り』の予告に
心を持っていかれました
主題歌がとくに素晴らしく
歌い手は発表されていませんが
声質からしておそらく
【湯木慧】さんではないでしょうか

では本映画について

原作は未読ですが前作『キングダム』を観て劇場へ
とにかく大沢たかおさん演じる王騎将軍のファンなので
今作ではより活躍するとのことで楽しみにしていました

物語のメインは
主人公である信の初陣となった蛇甘平原の戦い

日本映画でここまで表現できることを素直に驚きました
30年前の角川映画『天と地と』も
川中島の合戦がメインで
当時はCG技術もないのでフルキャストのロケで
それは壮大な映像でした

ジョン・ウー監督作『レッドクリフ』(2008、2009年)から戦術の演出のオマージュや
ジョージ・ミラー監督作『マッドマックス 怒りのデスロード』(2015年)からの影響(豊川悦司さん演じるヒョウ広将軍がイモータン・ジョーに見えてしまう)などなど
CGを織り合わせながら素晴らしい映像を魅せてくれます

物語の展開や主人公たちのセルフは
気持ち良いくらい清々しく少年漫画の王道で
日常生活に毒された頭には新鮮な刺激を与え痺れます

渋川清彦さん演じる縛虎申が意外とカッコいい人で
小澤征悦さん演じる魏の呉慶将軍がジョーカーで
清野菜名さん演じる羌カイの舞うようなアクションが素晴らしく
濱津隆之さん演じる澤圭がいい感じになさけないダメ監督でした

主人公信(山崎賢人)と王騎将軍(大沢たかお)のこれからの関係が気になります。
映画終盤
王騎将軍に弟子入りするために
彼の居城へ向かう信が描かれます
2023年に公開される『キングダム3』では
二人の修行の物語が描かれるのでしょうか
原作漫画を読もうか悩みます

信を演じる山崎賢人さんが一番体を張って撮影しているのですが
アクションが凄すぎて逆に印象に残らないという
残酷な現実にも打ち震えています

いずれにせよ
2023年に公開される『キングダム3』も劇場で観ます

日常から歴史物語への華麗な飛翔に
本作品をオススメします
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