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はえのいない町
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『はえのいない町』に投稿された感想・評価

【純粋無垢】

まず最初に。
この作品は結構な【閲覧注意】案件なので、そこんとこよろしく(ビシッ)
えぇ、お察しの通りビジュアル的な問題です。
タイトルからも分かるように「ハエ」だの「蛆虫(うじむし)」だのが遠慮なく映りますので、苦手な方は観ないほうがいいかも・・・(特に食後は)。

・・・というところで。
この作品は1947年に小学校の授業の教科として創設された「社会科」のための教材映画として作成された、至って「真面目な作品」です。

――北海道のある小学校で、校内の衛生改善のために子供たちがハエ駆除運動を始めた。やがてその運動は町内へと拡がり、ハエが発生する原因を無くすため町全体で衛生環境の改善に取り組んでいく――

発端は子供たちのお弁当に集ってくるハエの煩わしさに「どうしてハエはこんなにいるんだろう?このハエをどうにか出来ないものだろうか?」っていう、何気ない疑問から始まります。

そこで子供たちは学校の保健部(今で言う生徒会や委員会的なものかな?)が主体となって「ハエ退治」を実施します。
しかし、一向に減らないハエの数に疑問を持った子供たちは、遂にハエの発生源を突き止めることに成功します。
そして子供たちは『今度こそ!』とハエの一掃作戦を展開しますが・・・っていうお話。
いかにもEテレ(旧教育テレビ)でやりそうな内容でしょ(笑)

大前提としてこの作品が作られたのは1950年頃ということで、まぁまぁ昔です。
映像からは、学校だけでなく道路や家庭、お店など様々な場面において「(当時の)衛生環境=不衛生」というものが如実に映し出されます。
そしてその「不衛生な環境」が原因となってハエが大量に発生しているという「探求」を小学生が行うことによって、普段の何気ない物事に対しても問題意識を持って考えるという意味では「ロジカルな教育」としても間違っていないし、尋常じゃない数のハエというテーマこそ「時勢」を感じさせるものでありながらも、「教育教材」としてやっていることって今も昔もあまり変わらないんだな・・・という「発見」もありました。


ただね。
これ、見方によってはなかなか攻めた映像なんですよ。

子供たちが率先してひたすらハエを叩き殺し続けるんですが、もうとにかく無心なんですね。
本当にひたすらハエ叩きでハエを追い回して「あそこでもパチン」「こっちでもパチン」って感じで。
で、叩かれてピクピクしながら死んでいくハエもきっちりとアップで映すという親切丁寧ぶり。

「みんなで協力して1万匹くらいのハエを退治しました♪」

空き缶の中にこんもりと詰められたハエの死骸を映しながら明るいトーンで入るナレーションには若干薄ら寒さすら感じるという・・・。
これ、ある意味「スターシップ・トゥルーパーズ」の原型とも言えんじゃね?ってくらい(笑)

で、片っ端からハエを叩き殺し、蛆虫(ウジムシ)には殺虫剤をしこたま散布し、とにかく親の仇かっていうくらいに徹底的に殲滅されちゃうんだけど、もし僕がハエだったら「サノスの指パッチンのほうが人道的にも遥かによかったですぅ」って泣き言を言いたくなるくらいに容赦なく殺されます。
でも、子供たちはそこに哀れみも悲壮感も何もなく、ただ黙々と「害虫排除」という理由だけでハエを殺し続けるんですね。

そしてようやく学校からハエが消え・・・・・とはいかないんですね、これがまた。
何故なら、学校の周りには町があり、その町には遠くの町から運ばれてくる荷物がある。
そこには「ハエ」も一緒についてくるんですね・・・・。

印象的だったのは、苦労して学校や町の環境を少しずつきれいにしていった小学生がたまたま町を歩いているときに、隣町から商いのためにやってきた商人が連れた馬がボトボトと道端に糞をした瞬間を見てしまった時の覚めた眼差しですね。

(せっかくきれいにしても、結局はこうやって他所からまたハエが入ってくるんだ・・・)

もうね、これを物語にしたら「闇堕ち」のきっかけには十分ですよ。
このまま彼がダークヒーローに堕ちて、町を汚すやつらに私刑を与えていく・・みたいな(笑)
≪お前をブッ○して、明日の平和のための肥やしにしてやるよ!≫みたいなキメ台詞で。

・・・でも、これはあくまでも小学生の社会科の教材。
この作品が作られた時代背景的に考えても「チフス」やら「赤痢」やら「しらみ」やらと、衛生環境に大いに左右される感染病や伝染病などが常に身近にあったことを考えれば、「目に見えるハエ」を退治すると設定したほうが子供たちには分かりやすいし、キャッチーな方法で衛生観念というものを植えつけるには持って来いの教材といえるのかもしれない。
子供たちには「どういう環境にあってハエが発生するのか」「町の環境を綺麗に保つということの大切さ」などを知る機会となった・・・はず、たぶん。
そして、ハエを視認する機会が減っていけば、それは必然的に衛生環境の改善という意味にも繋がってくる。

少なくとも、これを観た子供らが「うちらがどんなに綺麗にしたって、大人が好き勝手に汚すんじゃ世話ないわ!もう片付けなんかせん!」とならなかった事を切に願うばかりだ。

そして、あの「純粋無垢な瞳で真っ直ぐにハエを殺し続ける子供たち」っていうシュールな絵と、そもそもこれが学校教材として存在しているという歴史的価値を考えると、これはなかなかパンチのある作品だなと。
あの時「純粋無垢」にいろんなものを受け取ってしまった子供たちが、社会から何を受け取ったのか・・・それは彼らが大人になった頃の日本の姿を見てみればわかるということなのかもしれない。

特別面白いわけというわけではないんだけど、なぜか嫌いじゃないです、これ(笑)
Hiroking

Hirokingの感想・評価

3.0
〖1950年代映画:短編映画:教材映画:岩波映画〗
1950年製作で、社会科のための教材映画らしい⁉️
学校の衛生面を考え子供たちで学校のハエ撲滅運動から、地域の環境、そして社会構造まで発展する作品でした。

2023年2,682本目
町からハエをなくせ!と大奮闘。不謹慎ですが子供がそろってばっしんばっしんハエを叩くのおもろすぎる。ハエにとっては大殺戮映画です。