ハレルヤ

海の上のピアニスト イタリア完全版のハレルヤのレビュー・感想・評価

4.4
豪華客船ヴァージニアン号で生まれて、生涯一度も船から降りなかったピアニスト、1900(ナインティーン・ハンドレッド)の人生を描いた壮大なヒューマンドラマ。

オリジナルは鑑賞済み。個人的にはトルナトーレ監督作なら「ニュー・シネマ・パラダイス」の次に大好きな作品。本国イタリアで公開された3時間近くの完全版が去年ついに日本でも初公開。非常に楽しみにしていました。

未公開シーンは主に前半。1900の幼少期でのダニーや他の船員との交流が追加されていたり、友人マックスとの出会いもオリジナルより長め。他の未公開シーンも既存のシーンに少し追加されている感じ。

その僅かな追加だけでも1900と他の人々との繋がりの強さが見られますし、ドラマにより一層の深みが加わっていると感じました。合計40分に及ぶ未公開シーンが入っても長さを感じさせず、むしろ更に完成度が高まっています。

何度見てもピアノ対決のシーンは圧巻だし、ヒロインの少女との出会いでの音楽「Playing Love」はやはり心に響き渡る名曲。改めてじっくりと味わえました。

初鑑賞はオリジナルからでも十分満足すると思いますが、この完全版からでも良いと思います。色んな展開が用意されていて3時間があっという間に感じるでしょう。オリジナルの4Kデジタル修復版も気になってましたが、この完全版の画質も半端無く良くなっているので、これでも満足度は高いです。
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