このレビューはネタバレを含みます
近年の邦画では新しい、階級っていうテーマからジェンダーにアプローチした映画で呼吸とまばたきを忘れるほど深く沈むように観入った。
貴族という邦題通り、全体的に品の良さが際立つ登場人物たちと言葉遣い。
「格差」を「階級」と表現したり、水原希子だってお嬢様じゃないけどめっちゃ品のあるキャリアウーマンだった。
あとは、2人の着ていた赤いスカート。
華子は普段着で、美紀は勝負服で身につけていたコントラスト。ここでも「階級」が垣間見える。
華子にも美紀にも当てはまらないかなと思った視聴者は中間でぼんやりと階級の違いを感じさせる映画でもあったかと。
この映画のポイントは、ガールズムービーなのに争いがない。そもそもが違うから、嫉妬とかの概念を超えてるんだよね。違う方が比較しなくて済む、的なところを婉曲的に描いていたと思う。違うことを理由にネガティブなことを受け入れる。そうやってみんな生きているんだなあと。
予告と本編でずいぶん印象の違う作品だなと。本編観てから改めて予告を観るとあぁーだよねぇってなるのに、今回はあれ？ってなった。予告より本編のがずっと良かった。
