ミミック

あのこは貴族のミミックのネタバレレビュー・内容・結末

あのこは貴族(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

東京に暮らす27歳女性の現在地がよく分かる解像度の高い作品だった。

自分が立ってる場所から見える景色しか無いのは確かにそうで、階層が違う人達の見え方なんて仲良くならない限り想像するしかない。

門脇麦と水原希子それぞれ交わらない二つの階層を繋ぐ為に、フラットの考え方を持つ石橋静河のような人はなかなかいないので貴重な存在。

水原希子のおそらく北陸地方であろう故郷の描写のリアルなこと。実家の感じとか、車必須の田舎道とか、地元に残る同級生の絡み方とか「え、うちの同窓会見てました?」ってくらいあるあるだった。

この先、多分格差はもっと広がりあちこちで分断が生まれるのを実感するかもしれないけど、その時にはマウントや僻みよりも寛容や思いやりを持ち合わせるマインドは持ってたいけど、余裕がなくなると難しくなるかもしれない。

2組それぞれが2人乗りする場面、映像も美しくて良かったな~。

男性女性問わず、これまでそうあるべきとしてきた目に見えない縛りや呪いを優しくほどいていく作品が今後増えてくると良いな。
ミミック

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