このレビューはネタバレを含みます
ストーリーも映像も素晴らしかった。僕も僕の立場から感想を持ったが、出自、家の豊さ、住んでいる場所、家柄の旧さ、ジェンダー観、それぞれ異なる人で感想が千差万別な作品かもしれない。(もっとも、映画ってそういうものなのかもしれないし、上記のような属性だけで人を区別できないのだが。)僕はどちらかというと美紀の立場に近くて、だからこそ、貴族のパートは僕からすると「世の中には自分たちのような庶民には想像のつかない貴族がいる」ということを知っており、だが、知っていながら想像したものでもまだ及ばないものなのだろう、と思った。あと、この作品の場合の貴族とは単純に「金を持っている」ということではなくて、家柄とか、染み付いた言葉遣い、気品といったアティチュード的なものを指すと思う。ただ、この作品は貴族パートも庶民パートそれぞれや、他に出てくる考え方や生き方のどれもを否定せず、強い意見も見せないものだったのでそれは素敵だと思ったし、だからこそ周りの人の感想を聞いてみたいと思った。
