りさこ

あのこは貴族のりさこのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
4.0
慶應義塾大学の内部生(幼稚舎からエスカレーターの人)/外部生(受験勉強組)
先祖代々東京の裕福な家庭の人/田舎から東京に出てきた人
東京を舞台にした異なる階層の人たちの話です

階層が違うとマウントになったり、どちらが幸福かという目線になりがちだけれど、この映画はそんな気持ちにならず、フラットに観ることができました
どの階層の人たちもステレオタイプではなく、解像度高く描かれているからだと思います
また、異なる階層の2人が交わるシーンで「2人を対立させる気はない」と台詞があるのですが、作者さんも対立させる気がないからだと思いました
最近のメディアはよく異なる立場の人を対立させがちですが、それがなくて本当に良かったです

私は慶應ではないですが、地方から東京の女子大に入学したので共感するところが多々ありました
地方にもお金持ちの娘さんはいましたが、東京に出て初めてお嬢様に会った気がします

登場人物の雰囲気もとても良かったです
門脇麦演じる華子を見てると「本当にこんなお嬢様いそう〜!」って思えるし
高良健吾演じる青木幸一郎も「こんな家柄顔性格も良くて、でも誠実というわけでもない人いる〜!」って思えました
水原希子演じる美紀も、華子と美紀の友達もみんな好きです

結果的にはみんな幸せそうでよかったです
りさこ

りさこ