確実にこの世に存在している格差の話。
普通に生きているだけでは交わることのない、貴族と庶民の話。
別になにか軋轢が生まれるわけでもないのだが、淡々とその性別や家柄に縛られることの不自由さと、何者でもないからこそ自分の人生を切り拓いていける自由さの対比が描かれていて、色々と気づきの多い映画だった。
庶民側で言語化される価値観に現実味や心当たりが多すぎて「わかるわかる…」ととても頷いてしまう。
「お茶をしよう」と言われついて行き、4,500円をなんとも思わず背伸びもせずに払える人と末長くお付き合いはできない。あの感覚があまりにもリアルでどきりとした。
この映画を見て、ふとスマホを離れて自分の手が届く範囲に目を向けたいと思ったなあ