こやま

あのこは貴族のこやまのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
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人は与えられた環境が自身の価値観と違っていたらどうするのか。
その環境からどうにかして抜け出して価値観の合った環境に移る人もいれば、その環境に適合しながら価値観の合った環境にたまに顔を出す程度の人もいる。
そのように、人が価値観の合った環境を求めて行動するのは、環境に適合できなければ心の拠り所がなく、生きていくことはできないからだと思う。
言い換えると、同じ価値観を持った人と一緒に居れば、支え合うことでどんなことでも乗り越えていけるのだと思う。

考察と感想
華子が美紀の部屋を訪れて、「この部屋には美紀さんの物しかないから落ち着く」と言ったのは、美紀と幸一郎を重ねて幸一郎の価値観に触れたからな気がした。だから、自分とは違うんだと離婚を決意したんじゃないかな。
最後の久しぶりに再会して見つめあうシーンは、幸一郎が離婚後に華子の価値観が変わっていることを知って、今まで全く違う価値観を持った二人が少しだけ理解し合えたことが伝わってきて感動した。
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