カレーパンナ

あのこは貴族のカレーパンナのネタバレレビュー・内容・結末

あのこは貴族(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

皆それぞれの地獄で頑張ってて偉い、という話なのかなと感じた
女性陣はそれぞれ救われ感があったが、高良健吾はどうなのかな…
結局もがいた人が自由を掴める(女性陣は救われるけどレールから出ようとしない高良健吾はそのまま生殺し)ということなのかな
ラストは花子とお互いを肯定し合う感じがあったが…
後半の展開は花子にとっては大きな一歩だったんだろうが(あの家で離婚を許されたのすごいね)、音楽家の幼馴染のマネージャー…それ一人で食べていけるんか?結局実家太い人達の自立ごっこよね、ぬる…と思ってしまうのは私が庶民だからか?笑
水原希子の自室を訪れた際に「この家は全部あなたのものだから、落ち着く」と言っていたように、自分で選ぶ、というとこらが大事なのか(その選択肢が結局実家の太さをあてにしたものであっても)

花子の実家は裕福ではあるもののそれなりに自由もあり(とはいえ結婚のプレッシャーなど息苦しさはあっただろうがそれは一般家庭も変わらず富裕層起因とは感じなかった)、登場した家庭の中では一番恵まれてるよなあ…と思った
花子ちゃんも空気読んでお行儀よくするスキルはありつつ素直でそれなりにぐうたらなところもあって、なんだかんだ愛情を込めて育てられたんだろうなあと。祖父母の前では窮屈そうだけど。外部から入ってきた庶民感覚のある義兄とが一番気兼ねない感じがしたね。
初対面の時はあんなに紳士だった高良健吾が顔合わせの時は庭の飛石に手こずる花子のほうを振り向きもせずにすたすた歩いていっちゃったり、セリフ以外のところでの演技で「あぁ…」と察させるのがうまい。
慶應入学後の内部生とのお茶会で山下リオが「…うちは親が自営業だから!大学行くなら絶対経済取れって笑」と必要以上の笑顔と声量で返すところとか。あぁ、内部生の子は親が商売やってたとしても経済行けなんて言われないだろうなー。それは山下リオも分かってて、だから必要以上に声高につい「これは当然のことだから」と主張したくなったんだろうなとか。
そのあとサラッと「うちは弟が継ぐから。優秀な姉がいたら邪魔でしょ?笑」と言ってたのもなあ、辛いね
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