RyanMihawk

劇場版 アーヤと魔女のRyanMihawkのレビュー・感想・評価

劇場版 アーヤと魔女(2020年製作の映画)
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かなりおもろい

いつの時代でも若者は偉い たいてい老人より強くて健康だし 普通に考えたら若者の方が有益なので大切にされるべき、という思想が自然かもしれないと思う 年功序列という伝統的な思想が強固なのは若者の強さや眩しさを抑圧するための思想なんじゃないかな、くらいのことは思ってる 
でも強くて早くて頑丈な若者がめちゃくちゃやりまくってる世界って私は嫌だな うるさくて気が休まらなそうだし
子は父より偉いかと聞かれるとそれは微妙だけど子は父より強いと思う普通に考えて だからこそ父は敬うべきなんだと思うし
アーヤに対しては、拾われた家の環境の良さに気づくべきだと思うし(劣悪環境だけどアーヤにとっては良かったぽいよね?)要求ばかりじゃなくて自分から学ぶ姿勢を持って欲しい…と説教をしたくなってしまうけど 謎のバランス感覚によって可愛さと憎たらしさの良い落とし所のキャラに仕上がっていた これは宮崎吾郎パワーかもしれない
そういう、アーヤみたいな若者たちの無限の被害者意識と自意識の強さって如何なの、とは思いつつ…若者が生意気であればあるほど映画は良い!のかもしれない…とも思った へこたれない子供、良いよね でもしかし今時の若者はアーヤみたいな子あんま好きじゃないかもしれん…でもそういう人こそ少しはアーヤを見習った方が良い
子供労働映画としてやっぱ『若おかみは小学生!』の話もしたくなってしまうんだけど、良し悪しや人気の度合いは兎も角としておっこよりアーヤの方が健全な気がする

マンドレークとベラ・ヤーガの関係性がかなり謎(きっと夫婦じゃない)なのが私的にはかなり良かった あのふたりの見た目も相当クィアなデザインで、しかもアーヤの謎の母と三人で元ロックスターなのもテンションぶち上げポイント たぶんあの人たちはアーヤのお母さんによって繋がっていたふたりなんじゃないだろうか『さよならくちびる』の三人みたいなもんだろうと思う かなり好きです
そしてアーヤの母の声が凄く良い 囁くみたいな声音で外国人のイントネーション ああいう芝居を私も使ってみたい
RyanMihawk

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