ゴメズ

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙のゴメズのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

泣いた泣いた。最後の最後で泣いた。
政治には疎い為、マーガレット・サッチャーをあまり知らずに鑑賞。
英国の完全男社会で生き抜いた女性のお話。
とにかく演技が凄いのと、映像の美しさ。
長年に渡るにつれて、当初の庶民的思考も変わりマーガレットはまだぺーぺーだった頃の嫌味な政治へと変貌してしまう。
最後デニスの遺品を全て処分し、政治と共に支えてきてくれていた夫デニスとの別れ。
そして最後マーガレットが冒頭部分に「普通の主婦のような家事はしない」と言っていたお皿洗いを彼女はする。
おそらくマーガレットが微笑んで見てる窓の外には子供達が楽しく遊びまわっているのだろう。
冒頭部分で彼女はミルクを自分で買いに行く事を'自ら望んでいる'
これはひとつのマーガレットの一般女性へ戻りたいという兆候なのではないかと思った。
彼女は長年の政治・夫を踏み越え、また素晴らしい'ただの女性'へとなったのだろう。
作品途中で「本当のことを言って」とあるが、これがまた女性らしい。(良く男女の会話で女性が言いますね)
本当のことをするがゆえに、自分にのしかかってくる物はとてつもなく重い。
最後彼女を慕っていた周りの者達の裏切りは、「自分の立場」が安定していてほしいがゆえにとった「本心の行動」なのだろう。
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