不健康な美の価値基準が人の肉体と精神に及ぼす影響。現代っぽい作品。
『ブラックミラー』だね。
大方結末の予想はつくし、こんなん使って碌なことが起きるわけないってのは理屈でわかっていても、人間ってのは理屈だけで動けるほど単純な生き物では無いからどうしても理想の自分を追い求めてこういうものに手を出してしまう心理も理解できる。整形とほぼ同じだし。
ルッキズムの話でありつつiPhoneとかと同じでみんなが使ってるものを自分だけが使っていない、みんなが美男美女だったら仲間はずれになるのは嫌という劣等感や疎外感から逃れたい心理に基づいた製品でもあると思う。街中で大々的に広告が打ち出されてるあたり認知度も高そうだし。
個人的にファッションが俺の好みじゃなくて悪い意味で気になった。本作の低予算感を助長する原因だと思う。もちろん美のセンスは人それぞれだから否定はしないけどね。
この感想もまた不健康な美の価値基準を形成する不健康な意見なのかな？
悪くはないけど予想の範疇を超えない作品だった。
