青豆

アンモナイトの目覚めの青豆のレビュー・感想・評価

アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)
4.1
日常の中のささやかな動作を、例えば蝋燭の炎を頼りにペンを走らせる手元だったり、慣れた手つきで泥のついた野菜を剥く場面であったり、化石を大切に扱うところだったり、想いを込めて相手の身体に触れるところだったり、そんな手元の動きを慈しむように撮る方だなぁと、ゴッズオウンカントリーの時と同様に感じた。
メアリーの必死に生きる手とシャーロットの陶器のような手。
そして言葉で語られなくても、というかだからこそ、二人の想いを爆発的に感じさせられる。気持ちが通じた夜も、別れの朝も、表情と相手に触れる手つきで全てが語られている。
わたしはこの監督がすごく好きみたいだ。
アンモナイトの化石を買おうかと、ちょっと真剣に考えている。
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