このレビューはネタバレを含みます
全体的な構成も綺麗で、音楽や衣装も素晴らしい。そして主演の少年の演技が見事。
オープニングイメージはタイトルとは裏腹な暗い留置所の中。少年がカメラに語りかけて物語が始まる。
フランスのリゾート地のロングショットからストーリーが始まる。陽気な雰囲気に相容れない音楽が不穏な空気を掻き立てる。
展開1つひとつが期待を裏切ることはなく、現在と回想を行き来しながら丁寧に物語は進んでいく。伏線の張り方、回収の仕方も自然。
そしてクライマックス、墓場でのシーンまでのピーキングは見事。複雑な感情を巧みに折り重ねて、亡き友人への弔いを表現する。
法の立場や上部を見れば気狂いじみた行動だが、その裏にある少年なりの愛に深く共感できる。
気になった点を挙げるなら、イギリス人の女の子は酷く訛ったフランス語を話すのに、語彙や文法、受け答えにおいて物凄く達者であったこと。彼女はフランス語が上手いのか下手なのか。。
