ラスト5分のマッツを見せてくれただけで星10個つけたいくらい。
ありがとうございます。
映画としては、何より編集と演出が素晴らしいと思った。
内容はごく平凡な教師達の、ちょっとしたワルノリと、人生の喜びと悲しみと、孤独と絆の物語。
主人公のうだつの上がらない毎日と同じく、カメラワークもセリフのテンポも映像も退屈の一言。
しかし、これがアルコールが入ってくると一気にテンポアップ。
ジョークも効いて笑顔も増える。
そして後半、再度アルコールが抜けてくると世界はリアルを映す。
映像での対比も素晴らしく
アルコールが入っていると全体的に明るく楽しい。暖色系?
アルコールが抜けていると寒色ベースに風景が美しく見える。光の使い方なのかな。
故に、最初から最後までリアルすぎるドライな空気が保たれていて、様々な出来事が起こっても画面のテンションが逸脱しない。
アルコールを悪とも善とも描かず、しかし飲む飲まないどちらのメリットも示す。
その上で幸せとは何か、寂しさとは何か。
人生の残酷さや、すれ違いもしっかりと描写されていて丁寧な作品。
澄んだ気持ちになれる映像で素敵でした。
北欧の至宝、恐るべし。