iam

アナザーラウンドのiamのレビュー・感想・評価

アナザーラウンド(2020年製作の映画)
-
謳歌していいに決まってる。
生き方のヒントをくれた映画。

私は、わかりやすく影響を受けやすくて、何かと自分で試してみたくなる性格なので、映画観賞後「一日中、酒を飲み続けてみたい」とアル中というか、飲みサー大学生のような考えになった。
結果、鈍い頭痛に半日悩まされるという最悪な休日になってしまったのだが、この映画の本質が「酒を飲んだら人生楽しい」ではないことは理解した。

じゃあこの映画でいう「0.05%」とはなんだったのだろうかと考えてみたところ、
それは「受け入れて、楽しんでいる状態」かなと思った。
お酒を飲むと、自分が自分に課しているリミッターが少し緩くなる気がする。
ややこしい言い方をすると、自分らしさを受け入れることを受け入れている状態、だと思う。
この映画で登場する教師達は「0.05%」を維持することで、自分らしい授業で魅力を発揮して、生徒達の心を掴んでいく。
そして、それが最高に楽しく価値のあるものだと気づくのだ。
無論、自分らしさはいい結果だけを招くものではない。
実際に映画でも、悲しい現実に向き合わなければならない場面もある。

ラストダンスにはこの映画の全てが詰まっているとおもう。人生とは、悩むもので、楽しいもので、落ち込むものなのである。
良い面と悪い面、つまり人生には両面性があるというのを理解して、受け入れることができたら、もっと楽しく生きることができるかもしれない。

受け入れて、楽しむ。それを謳歌しているというなら、私たちは人生を謳歌するべきだし、していいに決まってる。

お酒の力を借りないでそういう状態であることが一番健康的なのかもしれないが、そこが人間の難しい部分だ。
iam

iam