Nao

アナザーラウンドのNaoのレビュー・感想・評価

アナザーラウンド(2020年製作の映画)
4.0
北欧の至宝と言われている、マッツ・ミケルセン主演のデンマーク映画。
家族には相手にされず会話はなく、授業にも生徒や保護者からクレームを入れられてしまう、
冴えない日々を送っている高校教師マーティン。
ノルウェーの哲学者の
「血中アルコール濃度を一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」
という理論を証明するため、マーティンと同僚3人が実験をするという物語。
いざやってみると、授業には活気が生まれて、生徒や家族とも関係が良好に。
今度はアルコール濃度を上げて実験を進めていくが、、、、

コメディ感もたっぷり味わえつつも、
うまくいかなくて苦悩したり(お酒で失敗した経験がある人はフラッシュバックすることでしょう、、、)
自然体で、すごく身近に感じる。
酔っ払いの演技がみんな自然。
マッツ・ミケルセンの憂いている顔すらめちゃくちゃイケオジすぎなんですけど、
ラストのダンスシーンは圧巻。
主人公のマーティンの感情が爆発している感じで
鳥が飛んでいるように舞っていて、なんとも心が揺さぶられました。

同僚と飲んでいるシーンで
「君に足りないのは、自信と楽しむ気持ちじゃないのか?」という言葉が核をついているというか、飲酒を否定するでも肯定するでもなくて、
人生を楽しむことをテーマにしているところも好き。
とても味わい深い映画でした。
Nao

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