ゆず

FLEE フリーのゆずのレビュー・感想・評価

FLEE フリー(2021年製作の映画)
4.0
もし自分の国から逃げて世界の反対側へ行ったとしても、そこで希望を見つけ、新たな人生を築き始めることができる。

『戦場でワルツを』(08)
個人の実体験をもとにした物語をアニメーションで表現できる。
エドワード・ホッパーや写真家のレイ・K・メツカー。「バーニング」
『アクト・オブ・キリング』。被写体が自身の取った行動を理解していく過程を作品として昇華させる手法が素晴らしかった。ただ、本作の場合は、アミンが自分自身の過去に起きたこととあらためて向き合って、その経験に折り合いをつけ、それをいかにして自分の人生の一部にしていくのかという道のりを映している。

ちょっとフォーカスが甘いショットを入れてみたり、ジャンプカットという手法を真似てみたりと、普通は実写でしかありえない工夫を取り入れている。アニメーションの部分を軽く引っ掻いてみると現実が姿を現すというイメージ。抑えた表現。
アメリカとソ連の間の冷戦の名残がまだあるなかで、モスクワでは資本主義が勝利しマクドナルドが開店した。

オープニング、大橋歩を連想。
重要作

24.3.18
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