イチロヲ

ザ・絶頂感のイチロヲのレビュー・感想・評価

ザ・絶頂感(1986年製作の映画)
3.0
複数名のAV女優に対するインタビューと絡みのシーンをひたすら映像に収めている、実録系ポルノ。日活ロマンポルノ末期に製作された、本番ありのロマンXシリーズ。アクトレス製作。タイトルの「絶頂感」は、「あくめ」と読む。

自身の性行動をソフト化して売り物にする職業「AV女優」が認知されるようになった頃の作品。プライドをもって従事しているAV女優の仕事ぶりを、60年代に流行した「アングラ実録もの」のタッチで紹介していく。

絡みのシーンでは、女優を美しく映そうとするカメラワークが秀逸。滑らかな女体の起伏と艶めかしい筋肉の動きを仔細に捉えており、エクスタシー寸前のつま先の接写に感動すら覚えるほど。

60年代の実録ものは、性観念を通じて女性上位時代の到来を暗示させる内容になっていたが、本作ではAV女優という職業の誕生を通して、女性主導型の性生活、または性産業の在り方を提起している。
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