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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースの水のレビュー・感想・評価

4.6
VRゴーグルをつけた少女を見た瞬間「仮想現実」という言葉とスパイダーマンたちの生き方がとても似ているなと思った。

ある日突然スパイダーマンになった彼らは、戸惑いながらもスパイダーマンである自分と本来の自分とをわりと上手く隔てて生きてきたように思える。スパイダースーツを着て戦うことで、仮想現実に近いもう1人の自分になっていた。2つの自分を持ってそれを使い分けてきたからこそ、彼らは自分自身ではなくスパイダーマンとして、最愛の人を失う運命を受け入れる(しかない)。

そこで本作の主人公が初めて、スパイダーマンとマイルス・モラレス、そのどちらの自分も引き受けることを選ぶ。お決まりの運命になんの迷いもなく反抗する。(アツい❗️)
この反抗が思春期と重なるような気もするけれど、マイルスは反抗というよりはむしろ自立に向かって大きくもがいている。これは新しいスパイダーマンの壮大な自己確立の物語か?と思ったが最後、グウェンのあまりにもカッコ良すぎる活躍っぷりに心躍りまくる。どの次元のスパイダーマンも、みんな主人公なんだ!!!猫ちゃんスパイダーマンの物語も見たい☺️
マジで上映時間が何時間になってもこの椅子に座り続ける覚悟あるから今すぐその結末まで見せてくれよ!!!って思った。
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