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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのoden8のレビュー・感想・評価

4.5
"いつもじゃない。みんな理想の人生がある。俺も理想を目指したが。頑張れば頑張るほど、ダメージがデカくなる。すべては得られない。"
by ミゲル·オハラ

"話をきこうか?君の世代は心のケアを軽視しがちだ。"
by マイルスパイダーマン

"自分の半分しか見せられないから。私は完全に独りぼっち。今は何が正しいのか、何をすべきかも分からない。分かるのは…。これ以上、友達を失えないこと。"
by グウェン·ステイシー

前作では、アニメーションの新世代を感じて。今作では、新世代のさらにネクストレベルを魅せられてもうたよねぇ。いやはや、これは全くもって別次元のスパイダーマンだわん。
世間を賑わせて久しいマルチバースに、ぶっちゃけ些か疑問を持ってたけど…。ここまで徹底して、マルチバースの魅力を描かれてしまうと。ただただ面白いよね。

何が面白いって、"スパイダーマン"としての宿命による因果関係の煩わしさだよね。まぁ、大前提として僕はマルチバースの概念をよく理解してはおらんのだけども…。
並行する別次元の世界が存在してて、それらが交わってしまったことによる混沌。秩序の崩壊。それでも、自らと大切な人の存在を保ち続ける為に。自分の世界観を見出し確立していかなければならない。
そこには、与えられた愛情と架せられてしまった責務との葛藤があるんだけど。

運命の歯車という言葉があるけど。一つ一つの次元が、それぞれ一つ一つの歯車になっているのかな。だから、別次元の事象だったとしても。それらの事象が、ボクたちの次元にも大きな差異を生み出してしまうのよね。
"スパイダーマン"には、"スパイダーマン"の輪廻があるのだよね。

誰かを失うことでしか、人はさらに強くなれないのか?誰かを守る大切に気付くことができないのか?授かった力の重みを知る術はないのか?
そんなバカなお話しはあらしゃいませんよね。この世界に、誰かに決め付けられた生き方なんてござりませんよね?

圧倒的スケールの世界観に、マイルスの小さな世界観が抗えるのか。多種多様な世界観が入り乱れる世界の表現方法がアメイジング過ぎるのだよね。これは、間違いなく現代アート。
めちゃんこ長過ぎる尺なのに、その長さを感じさせない没入感がすげぇのよん。
圧倒的スパイダーマンエキスポ。

まだ誰も見たことのない
運命の向こう側
ボクは次元と運命に抗えるのか
ボクにその力はありますか
ボクにはボクのスパイダーマン

"どこに行っても愛され、寂しい思いをしないように。その子が世界に出て活躍しようとしてる今、一番心配なのは。私たちみたいに、世話する人かいないこと。応援する人がいないこと。" "愛されてることを疑わないように。どんなに大きな世界で。すごい人たちに会っても。そこを居場所だと思えるように。"
by マイルスママン リオ

"スパイダーマンの仕事は、犠牲を払うこと。それが運命だ。"
by スパイダーマン2099

Cast(役者·キャラ) 4.5
Story(物語) 4.5
Architecture(構成) 4.5
Picture(画) 5
Acoustic (音) 4
24-26
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