まゆげ

マイ・バッハ 不屈のピアニストのまゆげのレビュー・感想・評価

3.8
カルロスの音色に完全に飲み込まれました。
ストーリーも良かったけど、音楽が何よりも素敵で。
視覚だけでなく聴覚でも楽しむことができました。

幼い頃から音楽の才能がありながらも、両親から抑圧される人生を送ってきたカルロス。この英才教育があったからこそピアニストとして大成したんだろうけど、この抑圧がなければ生涯ピアノを両手で弾くことも可能だったのだろうか、と考えてしまいます。
カルロスは親元から離れ解放されたことによって、かなり破天荒な人物へと変わっていきます。
これが本当の彼なのかもしれませんが。
そのため手の障害の原因は大方彼にあるけれど、苦しい器具をはめて手が血まみれになってでも一心不乱に演奏し続ける姿は観てて苦しかったですし、鬼気迫るものを感じました。
普通の人なら弾くことを諦めるけど、器具をつけてでも、片手しか動かなくても演奏することをやめない彼は本当のピアニストなんだと思います。

最後はハッピーエンドといっていいのかわからないけど、私は感動しました。
彼の人生に大きな光がさして本当に良かった。
まゆげ

まゆげ