ふじこ

2ハート/命という名の贈りもののふじこのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

臓器提供の話。
元々肺を患っていて長くは生きられないと言われたお金持ちの家の男性の恋と人生。
一方若い青年の一目惚れからなんとか恋人になりたいと頑張る奮闘を描く人生。
この2つが良い感じに混ざり合って、若い方が亡くなるのか…となる。
運転免許証を取る時に、捨てるなんて勿体ないとばかりに全部を提供する事に同意したので、彼の身体で沢山の人が助かり、お金持ちの男は遺族に会い感謝して基金を立ち上げて終わる。

お金持ちの方は一目惚れしたCAさんをお金持ちパワーで各国を付け回して無事結婚。
しかし20まで生きられるか…と言われていたけれど根性で30代まで生きて幸せになるも徐々に悪化して40代では半死半生。
一方若い方はたまたま大学で出会った女性に一目惚れして、若い努力でなんとかお近付きになろうと頑張ってなんとか良い感じになった矢先に突然倒れて脳死。
どっちの人生も嫌味なく(金持ちパワーのストーカーはギリギリだと思うけど)一生懸命に生きていたのに、突然何があるか分からないものだなぁって、当たり前の事なんだけど。
いざ病院に運ばれて寝たきりになってから、弟に厳しい事ばかり言っていた兄が後悔していたけれど、言っていた通り愛のムチだったんだと思う。でも……って悔しさとかもっとああしていれば…みたいなのって、きっと何処にでもあるんだろうなあ。父もお調子者タイプの次男には厳しくしてたけれど、大切な人にただ愛していると言ってあげて欲しい、と語る姿が悲しかった。

構成とバランスが良かったなぁ。
寝る前に最初の方だけでも確認しておくか…と思ったら最後まで観ちゃった。

わたしもめちゃくちゃ若い頃からずっと一貫して臓器提供意思は全部◎を付けているし、死んじゃったものはしょうがないから最後に誰かの役に立つなら最高じゃん と思っている。
ただ、選べるものなら元々臓器提供の意思を示していた人にだけ移植して欲しいわ…。自分はヤダけど欲しいって人にはやらん。
この映画のお金持ちは元々身体が悪かったから仕方ないけど、臓器提供を受けておきながら亡くなっちゃって、でも提供はしませんが…みたいな話を聞いてから誰でもウェルカムではなくなったな。そのくらいの我儘はきいてもらおう。
ふじこ

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