おちゃめなオカンやたらヒッピーに馴染んで最後リーダーみたいになってて笑った
エンドクレジットの名前がそのままエンディングソング

ハリー・ニルソンが挿入歌とサントラをやっているというのに、あんまり映画そのものについて語られているのを観たことがなく、そもそも日本未公開で字幕付きで観る機会も今後なさそうだったので、仕方なくぼんやり英語字幕で観た。

ジャッキー・グリースン、ミッキー・ルーニーにジョージ・ラフト、バージェス・メレディス、シーザー・ロメロ、そしてグルーチョ・マルクス。オールスターキャストかもしれないが戦前の人ばかりである。

大金持ちとヒッピーをコケにした内容は社会派というよりはちょっと冷笑的で、金はかかっているのだろうが作品としてはけっこうしょーもない。

エンディングテーマはニルソンが全スタッフ、全キャストのクレジットを歌で紹介してくれるというもので、そこにはのちに007シリーズで有名になるリチャード・キールもいる。アシスタント・ディレクターにエリッヒ・フォン・シュトロハイムJRなんて人もいるが、使える人材だったのかは不明。ニルソン本人も割とノリノリな感じで出演している。

例えばドラッグの話をするときにBGMが突然インド音楽になったり、うっかりLSDをなめてしまったジャッキー・グリースンがトリップしてしまうシーンで、例えばジョージ・ハリスンのインド風の曲や、バーズがやっていたラーガ・ロック、そしてそれらのご本尊であるラヴィ・シャンカールの音楽が、当時どういう楽しみ方をされていたかが感覚的にわかった。当時すでに77歳だったグルーチョ・マルクスが相変わらずのシュールでナンセンスな振る舞いで上手く時代の枠に収まっている姿はちょっとした収穫ではあった。