Jimmy

眼には眼をのJimmyのレビュー・感想・評価

眼には眼を(1957年製作の映画)
4.8
いやぁ、何とも怖い復讐劇。永遠に続くような復讐に、絶望を感じる映画だった。
舞台が水も無いような荒野が多くてミケランジェロ・アントニオーニ監督の映画のようでもあり、果てしなき荒野が逆に「広大な密室」に思えるあたりはアルフレッド・ヒッチコック監督作品のようでもあった。

物語は、砂漠の国で勤務医をしているフランス人の医者バルテル(クルト・ユルゲンス)が、非番のタイミングに病院ではなく自宅に患者を連れて来られたので「病院に連れて行け」と治療しなかったら、その患者は死んでしまった。そこから、死んだ妻の恨みをバルテル医師に抱いた夫ブルタク氏の執拗な復讐が始まる……。

バルテル先生を次々と襲うトラブル。ガソリンが無い、人助けに行けば車はタイヤ盗まれて動かせず、バスを待っても来ない、果てしない荒野を歩けば飲むものが無くなり……。
極め付けは、高所を移動しているケーブルカーの故障。あれは「自分だったら…」と考えるだけで恐ろしい!

この映画、ある意味すごい傑作…。
監督はアンドレ・カイヤット。
Jimmy

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