ブラックユーモアホフマン

ウルフウォーカーのブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

ウルフウォーカー(2020年製作の映画)
3.9
おおかみこどものロビンとメーヴ

『ブレンダンとケルズの物語』の時よりアニメーションの質は段違いに上がっていて、その点は何も言う事なし。

脚本もよくなったとは思うのだけどしかしやはりまだ拙さが残っていて、もっと良くなるのに勿体ない。

特に父親に話を聞いてもらえない、叱られる、ルールに従えと言われる、みたいなくだりが6、7回はあった。あまりにくどい。くどすぎる。1、2回でいい。5回多い。

その他にも、言わなくても分かる!それは描写しなくても分かる!というのが多々。省略が下手。子供向けを意識してあえて分かりやすくやってんのか知らないけど、そんなもんは野暮でしかない。真に優れたエンターテイメントは大人にも子供にもちゃんと刺さる。子供は大人が想像しているより賢い。子供舐めるなよ?

それでいて合理に合わない展開や登場人物の行動に、作り手の都合が透けて見える。脚本が拙いと言わざるを得ない。

しかしアニメーションは素晴らしかったです。

話の展開は『ブラザー・ベア』とか『メリダとおそろしの森』とか『きつねと猟犬』とか『美女と野獣』とか『シュレック』とか?まあ、『もののけ姫』とか。思い出した。『ライオン・キングII シンバズ・プライド』とかもこんなんだったかな。まあありがちっちゃありがちだけど、その点は特に欠点とは思わない。普遍的な物語は、上手くやれば何度やったっていい。上手くやれば。

ネタバレになりますが。
最後、2人が夫婦みたいになってんのもちょっと安直じゃね?いいのか、それで。と感じた。なんか、違和感あるわ。

【一番好きなシーン】
ロビンが城の仕事を初めてやる日。
アナ雪2でも歌ってたオーロラの歌がかかるところも良かった。