モミジ

私をくいとめてのモミジのレビュー・感想・評価

私をくいとめて(2020年製作の映画)
4.1
恋愛が順調に進むほど心身共に不安定になるという、面白い構図

多文化の介入というのは、個人においても集団においても共通で変革になります
人間一人で30年も生きてきたら、それ相応の自分の美学や人生観が培われるわけで(それの具体化がA!)、そこに全くの外様が急に深く関与してくるとなると、とにかく人生の一大事なわけです
しかも主人公はこの世界の息苦しさをひしひしと感じ続けていたわけですから、その息苦しい社会に自分から飛び込もうとしたら、齟齬が起きるのは当然です
「私の存在ごと作り変えられてしまうような気がして怖い!誰か私の世界に私をくいとめて!」っていう魂の叫びですよね

Aはもう一人の自分であると共に自分自身を自分以上に理解してくれる(全てが丁度いい)理想の異性であって、言ってしまえば二次元の存在です
完璧なAを捨てて不完全な三次元の男性と一緒にいることを選んだらそりゃあ世界は一転ストレスのオンパレードになるわけです
しかも劇中描写だけでもソリが合ってない・完璧ではない描写は多々ありましたから、これから価値観の差は顕著になっていくと思います
エンドロール後の世界がビターになるかバッドになるかは主人公の努力次第!ということで、かなり面白いドラマでした

しかしのんちゃん!ハマり役すぎ!
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