菩薩

忘れたフリをしての菩薩のレビュー・感想・評価

忘れたフリをして(2020年製作の映画)
-
そうなる前の自分にそうなった後の自分は戻れないのを知っているから、変わらずそこにあるものに対しても憧れはどうしたって強い。あわよくば皆が幸せに、なれっこ無いとは知りつつ、幸せそうな人を見ると少しだけ寂しいが、幸せそうじゃない人を見るのはそれ以上に悲しい。誰かの不幸の連鎖の上に成り立つ世界よりも、皆の幸福の上に成り立つ世界で生きていきたい、そうすれば自分の中の「あわよくば死にたい」も、少しずつ薄まっていくのかもしれない。そんな我儘で自分勝手なエゴ、それでもどうか、頼むからみんな幸せになってくれ、それであわよくば、私も幸せになりたい。
菩薩

菩薩