改めて陰謀論及びポスト・トゥルース時代に極めて適したシナリオだなと。神懸かるあまり近寄りがたさすらあったオリジナル版に比べ、非常に人間臭くなんなら親近感すら抱ける作品へと変化、だからこそ多少の物足りなさが終始つきまとう。悪きゃないのだが…やはり哀川翔のまるで思考が読めない語り口であったり、すごいよ!!マサルさんのメソの如く鳴き声をあげる香川照之が懐かしくなってしまう。西島秀俊はYOUは何しに…状態であったが、敢えてそこに意味を持たせるのであれば、虚無と絶望に囚われ復讐に託けて生きながらえる2人とは逆方面に超越してしまった人間の姿なのかなと思った。周囲には誰も住んでいない筈がチャリでちょい行けばそこそこの人がいる監禁場所であったり、急に他の利用者及び施設スタッフの概念が消失するジムでの襲撃シーンなんかはご愛嬌か、個人的には俺がここで食い止めるニキが全く食い止められてなかったのがツボだった、ちょっとだけ頑丈なジェイクが愛おしい。ブラウン管TVの偉大さを今一度知る。
