あめこ

僕と頭の中の落書きたちのあめこのネタバレレビュー・内容・結末

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

「統合失調症」の方の見えてる世界の一種の表現なので、これがみんな見えているもの、感じているものとはならないけれど、「こんなふうに感じてるのか、苦しんでるのか」と思いを馳せることはできる

家族の支えに涙を誘うし、病気との向き合い方、助けを求めたり、支えを受け入れること、人生を未来をどう描けるか、はとてもいい物語になってはいた。
ただ終わったあと感じてしまうのは、彼が置かれた環境が「支えてくれる家族がいる」「高額な治療を受けられる経済状況の白人家族」であることと、彼女の貧困を秘密にしてる所を同等に語ってしまう危うさも感じる。あと母親に課せられる「母親」の重みもキツい。本人目線で話が進んてくので(病気のせいでもあるが)どんどん母親にもステップファーザーにも不信感を感じさせてく表現がキツくなってくる。母親にも本人の幸せを、次の家族のカタチを望む権利はある。
バスで出会った統合失調症であると思われる人も、未来への不安として使うのではなく、同等の治療や支援を受けられるべき存在として表現する必要も感じた。
あと、学業と治療を同時進行させてといて「次のチャンスはない」って追い込み方もおかしくないかなぁ大人たちよ…退学が覆されたのは何よりだけど
それでも病気や障害のある人達も夢を持って、恋もする、すぐ隣で生活してるって映画は必要だとは思います、それだけでも意義のある映画
あめこ

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