豚アーニャ

僕と頭の中の落書きたちの豚アーニャのネタバレレビュー・内容・結末

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

統合失調症をキャッチーに描いた映画

アメリカのティーンエイジャーの目にどう映るのか気になった。
というのも、精神病を題材とした作品はポップに扱ってても良いと思ってるので、今作ぐらいの青春感と雰囲気で良いと思ってる。幻覚で現れる人にホラー要素は要らない。症状が出てる人や深掘りしてる人の目線になったら、と考えるともっとシリアスになるところかもしれないけど、「統合失調症を知りたい」の一歩目で紹介される人も多そう。
精神病はホラーやキテレツな展開にうってつけかもしれないし、実際に対面した時不安に思われがち。作中でも言っていた通り、「怖い」存在として見られるかもしれない。
ここに私は思うところがある
じゃあ怖くないようにするにはどうしたら良いんだろう
それはその病気を知る事、本人を知る事しかないと思ってる。
病気に触れたことがない人よりも、ちょっとでも会ったり経験したりする人は対応が全然違う。個人的な話だけど、一時期数人で病気に関わる時期があって、その前後でみんな印象が変わったと思ってる。少なからず自分は変わったと言い切れる。聖人君子にはなれないけど。

みんなガン患者の夢は叶えようとする
けど、統合失調症はみんな遠ざかっていく
という台詞が痛かった

朝起きたら、台所にかつての快活な息子を見て一瞬の違和感を出しつつ、元気な我が子を見て嬉しくなる母親のシーンはきつかった

関わる事は少ないかもしれないし、症状が出ないことが1番だと思う。
でもいざとなった時に見といて良かったなと思えるかもしれない。
病気を題材にした映画かもしれないけど、視聴して症状に触れる経験は0ではなく1以上にはなる。
シンプルに映画のストーリーとしてのおもしろさと、統合失調症の怖いところが良い塩梅で混ざってて、なんか日本のドラマっぽいなと思った。登場人物達の幸せを願える映画でした
豚アーニャ

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