このレビューはネタバレを含みます
どんなに考えても想像してもアダムが見ている世界を見ることはできない。
身近な人間にとってそれがどれだけ切ないことかを知った。
私自身も、自分の考えていることや見ている世界を共有できないことに苦痛を感じたり孤独に苛まれることがある。
アダム目線で観ていたけど、周囲の人の苦悩にも共感した。
実際に統合失調症の友人がいるけど、私は彼女と同じように考えることはできないし、彼女が見ている世界を見ることはできない。
理解ってなんだろう。
彼女の辛さを和らげる言葉も分からない。
彼女もまた私の心を知らない。
それでも穏やかな、彼女にとっての幸せに包まれた日々を送って欲しいと思う。
私は私で、自分を気にかけて支えてくれている人たちの愛情をもっと素直に受け取ろうと思えた。
病気だけど自分が病気そのものではない、みたいな言葉に感銘。
本当それ。それが自分の本質ではないから。