アメリカには家が持てずトレーラーハウスで生活している方々が大勢いる事は知っていましたが、「現代のノマド」として生きている人達の事は知りませんでした
フランシス・マクドーマンドとデヴィッド・ストラザーンが出演していなければ、殆どドキュメンタリーを見ているような感覚の作品です
実際に車上生活をしている方々が登場して彼等の言葉で語られる実状
それは決して自由勝手気ままな生活ではないです
ノマド同士仲間意識は強いのですが、過剰に頼ったり助けたりしない、そんな付き合い
己の意思で選んだ生活とはいえ、選ばざるを得ない状況に追い込んだのは現代の不平等な資本主義社会なのでは
社会の為に一生懸命働いてきた方々が晩年に考える幸せな生き方とは
それぞれが感じる不条理な世の中での居心地の良さとは
自分も人生後半戦なのに、会社がコロナ倒産して現在無職です
残りの人生どう生きるか考えてしまいます
ただ日本の場合ノマドのような自由意志は尊重されないで、なんとも悩ましい現実
台詞は多くなく、ドラマチックな展開がある訳でもない本作
若い人達にはちょっと理解し難い部分もあるのでは、と思いました
