このレビューはネタバレを含みます
2021年15本目
物語は夫を失い、住む街をも失った主人公が、家を持たずキャンピングカーで各地を放浪しながら、土地土地で似た境遇の人々と出会い、生きていくというもの。
映像的に派手さはないものの、圧倒的な自然に目と心を奪われた。
要所でサボテンが効果的に映されていたのは、涙も出ないほど悲しみにくれたことを表現していたのかな。
出演しているほとんどの方が実際にノマドとして生活しているそうで、なるほどかなりの説得力。そしてそこに負けず劣らずのメインキャスト2人も素晴らしい。
"悲しみの果てに
何があるかなんて
俺は知らない 見たこともない"
それを少しばかり観せられたような気持ち。
自由や楽しさだけでなく、むしろ辛いことも多いノマドとしての暮らしをなぜ人は選ぶのか。
自分自身の人生にとっても興味深いテーマを与えられた気がする、本当の豊かさって...?