「ノマドランド」を初鑑賞してみた。触れてみた、きっかけはまだ観ていないオスカー作品やったので。何となくやけど、このタイミングで観れて良かったかも。
監督はクロエ・ジャオ。中国出身の女性監督みたい。本人の画像を見たけど想像していたよりも、かなり若いのね。アジア人で監督賞を受賞するなんて凄いコトなのだ。
主演はフランシス・マクドーマンド。「ファーゴ」での演技が記憶に新しい。コーエン兄弟の作品に幾つか出ていたのを唐突に思い出す。そういや、兄ジョエルと結婚してたんやったっけ。
さてと、内容については特に何も知らない。どうやら、家を失ってしまった女性がキャンピングカーで車上生活するロードムービーらしい。
ふむふむ、ノマドとは『遊牧民』や『放浪者』を指す言葉なのね。ちなみに、ノマドワーカーとは遊牧民のように場所を移動しながら働くスタイルの人のようだ。そんな人はたまに見掛けたような気もするが実はそう呼ばれてたんやね。
そんなこんなで、いわゆる物静かなタイプの作品だと言える。特にコレと言って大きな出来事がある訳では無いのだが僅かながら心に揺らぐものを感じるかのよう。本当の幸せとは何なのか、みたいな…上手く言い表せないが、そんな微かに揺れる程度が心地好い作品。
ノマドの生活は決して裕福では無いが仲間たちに支えられ精一杯生きている印象。キャンピングカーの生活は一見、自由気ままで楽しそうなイメージではあるが60代の女性ともなると苦労は絶えない。
とは言え、そんな悲観的な物語ではなく何処か希望が持てるような前向きな姿勢なのが特徴かな。出会いと別れを繰り返すロードムービー。人との繋がりが全ての作品であるとも感じる。
それにしても、アメリカの広大な土地がよく映える。日本では余り現実味が湧かないが、この雰囲気には何だか、こちらから寄り添いたいと思える。人との繋がりは、とても大事なコトだと感じた今日この頃。