このレビューはネタバレを含みます
映像で表現されているのは、切なくて悲しくて悶え苦しむ言葉や姿やったりするのに、命が大事だと、生きることは尊いのだと強く強く伝わってくる
まさか自分の命まで尊く扱われているかのような気持ちにすらなってゆく、、どういうことなの、、
こんなにも静かなのに、力強いのは、
人々の生活がそこにあり、その息遣いが伝わってくるからでしょうか、、
子どもたちが毛布にくるまって寝静まるシーンに、そこにある温もりと、その温もりは一瞬で破壊されてしまうかもしれないという恐怖が入り混じり
ISISの残虐さを映像ではなく、
子どもたちの絵と少年が震えながら辿々しく語って教えてくれる姿から、言葉はわからずとも少年の感じた恐怖が臨場感を持って伝わり、
またこんなに幼い子どもが見たものを言葉にして発するまでにどれだけの勇気と決心が必要だっただろうか、もしくは彼の中でそのことが本当に口から発せられることも含め、今後どれだけの時間をかけて理解してゆくのか、そもそもその震えは癒えてゆくのか
この子の話す言語自体は、私は全く理解できないはずなのに、吃音になっているのがすぐにわかって、彼が勇気を振り絞って話しているのがとてもとても伝わってくる
言語を超えてゆく感覚も覚えた
ISISに誘拐された娘からの音声メッセージを、暗闇の中で一つずつ聴いてゆく母親、
船乗りの向こうに油田の光が灯るシーン、、
この感動と気持ちを忘れないように、
そして私の日常にこの映画が
エッセンスとなって染み込んでゆきますように、
何度も観返したい
生活を通して、その存在だけで、息遣いだけで、愛おしいと思えるものを私も作ってゆきたい