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赤穂城断絶のShinMakitaのレビュー・感想・評価

赤穂城断絶(1978年製作の映画)
1.9
元禄14年3月14日。江戸城内で刃傷沙汰を起こしてしまった赤穂藩主・浅野内匠頭。斬られた吉良上野介はお咎めなく、浅野だけが即刻処分・切腹となってしまった。その上、藩士の謀反を防ぐため赤穂城断絶・開城という裁きが下される。だが若い藩士たちは籠城を主張、城代・大石内蔵助も素直に開城する気はなかった。何とか藩再興の嘆願を成功させるつもりなのだ。叶わぬなら殉死あるのみ、である。江戸・上屋敷から赤穂に戻った堀部安兵衛らは、殉死の打ち合わせと称して城に全員を集めた内蔵助に食ってかかるが、実はこの集合が殉死打ち合わせではなく、吉良討ち入りの決起集会だったと知り驚愕するのだった。
一方城下では、農民たちが藩のつぶれることに不安を隠せず、浪人たちは何か力になりたいと城門に結集する。その浪人の中に、不破数右衛門がいた。不破は暴力沙汰を起こし内匠頭に追放された身だったが、城断絶と聞いて馳せ参じたのだった。




「赤穂城断絶」



東映・深作版のザ・忠臣蔵。オーソドックスなスジ運びながら、四十七士の1人・不破をメインキャラに引き上げたのがポイント。討ち入りまでひっそりと生活していた内蔵助を陰ながらサポートする剣豪なんですね。演じる千葉ちゃんの豪快な殺陣が見どころです。吉良側の剣豪・小林平八郎(渡瀬恒彦)との一騎打ちもありますよ。

堀部=峰岸徹、柳沢吉保=丹波哲郎も合ってますが、吉良上野介を演じる金子信雄はどんぴしゃの配役。初心者向けのわかりやすい忠臣蔵としてオススメです。内蔵助=萬屋錦之介というのはまぁ良いんだけど、昼行灯化している時のダメ男としての説得力には欠けますね。殺気が漏れ出てるし。大石内蔵助のベストって、実は先代・勘九郎(中村勘三郎)じゃねーかなと思ってますが、いかが?
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