「共産主義以外に何を信じればいいの?」と言ってしまうほどにそれに染められた女性党員。ストライキデモに参加した娘は行方不明に。
体制の中で誰もが疑問を感じながらもそれぞれの役目を果たすべく動き続ける。全ては殺されないために。作中では至る所に酒が登場し、会議中でさえも飲むために話を遮るという始末。政治はもはや何のためにあるのやら、本質を見失い、人々はがんじがらめに身動きが取れなくなり、状況は悪化の一途を辿る......
そんな状況の中で娘を探す主人公。己の党員としての行いと母親としての子を守りたいという思いの間にある矛盾は大きい。
映画としてはどうなんだろう、舞台は60年代だけどその時代に作られましたって言われても納得しちゃいそう。題材や監督が高齢なのもあるんだろうけどちょっと古臭く感じたことは否めない。