クリーム

親愛なる同志たちへのクリームのレビュー・感想・評価

親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)
3.9
この映画、フルシチョフ時代のソ連を批判する作品で、何故かロシア文化庁が製作しています。何も知らずに鑑賞したのですが、ロシアの思惑が見え隠れする恐ろしい映画なんじゃないかと個人的には、思います。ある意味ヤバい作品。
1962年にソ連で実際に起きた労働運動弾圧事件(ノボチェルカッスク事件)を描いた事実に基づく映画です。
主人公リョーダは架空の人物です。
物価高騰・食糧難が続き、街の機関車工場で大幅な賃下げが断行され、労働者達がデモを決行。数千人のデモ隊を恐れた地元共産党幹部が、軍の出動を要請。軍(実はKGB)は労働者達に容赦なく発砲し、死者百名以上、扇動者の処刑も行いました。ところが党は、事件の隠蔽をし、全て無かった事にしようとしていた。 地元共産党の市政委員会のメンバーであるリョーダは、デモ鎮圧の為、現場に駆り出されます。しかし、デモ隊に参加していた娘が行方不明になり、鎮圧する立場から、鎮圧の被害者の立場になってしまうのでした。リョーダは、どうするのか?と言ったお話です。





ネタバレ↓




フルシチョフはクリミア半島をロシアからウクライナに割譲した当事者。そのクリミア半島をウクライナから奪還し、支持率を上げたのがプーチン。フルシチョフ批判がプーチン賞賛につながると言うプロパガンダ的なものがちらつく作品です。
リョーダは、食料品店から食料を横流しして貰ったり、KGB職員と不倫していたり、党員としての恩恵を受け、推進者で共産主義側の人間。
が、ノヴォチェルカッスク事件に関しては、デモに参加していた娘を銃殺され、それを隠蔽するために遺体を持ち去られた被害者。(娘は逃げて生きていました)しかもそれに対して声を上げる事すら出来ない。労働者の惨殺は党のトップシークレット、騒ぎ立てれば命はない。 党幹部の一員で、いつも取り締まる側のリョーダが、泣き崩れるシーンで、彼女はようやく体制への怒りが沸き上がるのか?と思って観ていたら、彼女は「スターリンが恋しい。彼がいなきゃ、革命は無理よ」と呟きます。『えーーー!』耳を疑うひと言に生まれた時から共産主義社会で育つと例え娘が殺されたとしてもマインドコントロールが解けないのか?と恐ろしくなりました。
スターリンというのは、フルシチョフの何十倍、何百倍も、粛清を行った独裁者である。
ロシア文化庁的には、このセリフで強い指導者の再来を待ち望む民衆の声と言う図式をアピールしているのではないだろうか?その「強い指導者」とは勿論アイツだ。
思惑が見えたらゾッとする映画だった。どうも最初からリョーダに嫌悪感だったのだが、そう言う意図があったと思うと本当に恐ろしい。


⚽杯メモ
🇨🇭🇨🇲1-0
🇨🇭は応援したいチーム。それは、シャキリ(169㎝76kg)がいるから。フォルムが⚽選手ではない。可愛くて笑ってしまうけど、🇨🇭の攻撃はこの人から供給される。凄い選手なのだ。が、90分は、無理なのです(*´∀`)♪試合はアカンジの安定感◎バルガスが空回りしていたが、期待出来る。
🇵🇹🇬🇭3-2
前半、皆でクリロナ接待。記録達成後自由にプレイ。んー仕方ないけど。何があっても🇵🇹の英雄なんですかね?選手達は B.シウヴァ、フェルナンデス、ゲレイロと献身的なプレーヤーが多く良いチーム。後半荒れた!ペペ(ベンチ)がいたらもっと…。
🇺🇾🇰🇷0-0
明らかに🇺🇾の方がタレント揃いだけど互角の消耗戦。面白かった。やっぱりバルベルデが1番良かった!🇰🇷監督イエロー貰ってた。グループH混戦で面白い。
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