我々は地獄の入り口に立っているのかもしれない
メキシコの富裕層の女性マリアンの結婚式の日、貧困層の暴動が起こる。暴動は軍に鎮圧されるが、軍に拉致されたマリアンにはさらなる悲劇が待っていた。
主人公のマリアンは、世間知らずのお嬢様だけど優しく思いやりのある女性。エンタメ作品なら、こういう人には誰かが手を差し伸べて...ってなるところだけれど、容赦無く不幸が襲う。不満だらけの日常が壊され、新たな秩序がつくられるが、それは元よりもさらにひどくなっている。人ごとではなく、世界が本当にこういう方向に進んでいるんじゃないかという不安が拭いされない、そういう思いに背筋が寒くなる作品。
