てるる

いとみちのてるるのレビュー・感想・評価

いとみち(2020年製作の映画)
4.0
青森を舞台に、メイドカフェでバイトする三味線を弾く女子高生の成長を綴った作品。

とはいっても、今どきの子らしく劇的な成長ではなく、ほんの少しだけ前に進む物語。

親しい友達がいる訳でもなく、ふわっとした毎日を送る相馬いと。
メイドカフェでバイトを始めたことで、色んな年代や色んな人と関わることになる。

学校という小さなコミュニティだけではなく、外の世界に目を向けられるのはホントに大事なこと。

家族と、メイドカフェと、三味線と、友達。
色んな要素がバランスよく配置されている反面、どれも少し中途半端になってしまった感じはある。

でもラストの三味線と、その前の髪の毛と梳かすシーンは涙出た。

正直、豊川悦司演じるお父さんと、メイドカフェの店長以外は津軽弁なので半分くらい何言ってるのか分からんのがネック。

僕の地元の方言も外国語みたいとよく言われるけど、津軽弁もなかなかのもの。

そう考えると「ましろのおと」はめちゃくちゃ聞きやすかったな。

でも主演の駒井蓮さん、青森出身だけど今回の撮影に向けて津軽弁と三味線をめちゃくちゃ練習したんだとか。

その甲斐あって、とても素人だったとは思えない演奏してるし、その演奏シーンの駒井さんがホントに魅力的。

メイドカフェの客の中に宇野祥平がいたの面白かったし嬉しかった。

最後に一つだけ言えるのは、字幕付き上映をお願いしたいということ。
もっと深く理解すればより点数上がるかも。
てるる

てるる