棋士の夢に破れた青年がAI将棋のプログラミングに新たな夢を見いだしていく姿を描いた青春ドラマ。2015年に実際に行われた棋士VSコンピュータの対局に着想を得て、本作が長編初監督となる山田篤宏が書き下ろしたオリジナルストーリーで、映画業界の新たな才能発掘を目的に2017年に開催された第1回木下グループ新人監督賞のグランプリを受賞。
棋士養成機関である奨励会で棋士を目指していたものの、人並み外れた強さを誇る陸に敗れて奨励会から去った英一。大学に入学し、コンピュータ将棋と出合い、そのプログラミングに興味を抱く。AI研究会に入った彼は、幼いころから将棋一筋だったために周囲との接し方が分からず戸惑いつつも、先輩・磯野の指導を受けながらプログラム開発にのめり込んでいく。数年後、棋士とコンピュータが対局する電王戦への出場を依頼された英一は、相手が陸であることを知る。
努力し続けるのが本当の天才だよ
冴えない垢抜けない内気で猫背な内気のオタクを演じたら右に出る者はいない吉沢亮の良さが全面に発揮。必要以上に美化された役者に癖のある厄介者を充てがうのは如何なものかと感じる時もあるが吉沢さんならオールオッケーです。
最近は『クイーンズ・ギャンビット』がヒットしたこともあって、チェス同様将棋も現在進行形で"手"が生み出されているのかなぁなんて思いを馳せながら鑑賞。NPC対棋士にのみ焦点が当たるためそれ以外のエピソードは弱く蛇足感もあったが、気にはならない。むしろ淡々と進みすぎている"アニメダイジェスト"のように感じてしまうかもしれない。まあ、とにかく役者様方の演技、魅力が大爆発しているのでご贔屓にしている方がいれば観るべき。
ザ・フール
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