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水俣曼荼羅のbombsquadsのネタバレレビュー・内容・結末

水俣曼荼羅(2020年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

20221015 自分用忘備録
他人の不幸をわがことのように感じ、なんとかしたいと悶える心性の持ち主のことを「悶え神さん」と呼ぶそうだ。

水俣の土地の言葉だそうで、後半部で患者さんが語っていたので大略を引く。

「心配してくれる人のこと、立ち上がることもできないほど打ちのめされているときに、撫でてもらって、背中を、魂を、撫でてもらって、それを何と言ったかな、名前がついてる。ああ「悶え神」思い出しました。」

医師たち、弁護士たち、さまざまな悶え神さんたちが登場してくる。もちろん、現実の苦痛に悶える患者さんたちも無数に登場している。みんな悶えている。長い長い時間、悶え続けている。

そういう群像の呻きを、6時間10分という無茶な尺で映し撮った悶え神さんも1人いて、それが原一男監督というね。長さを感じなかったのは、人々の呻きの総量、悶えてきた時間の永さを自然に感じ取ってしまうからかな。

圧倒されました。
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