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フレンズ/ポールとミシェルのSPNminacoのレビュー・感想・評価

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パリで出会ったミシェルとポールは、家出して2人だけで暮らし始める。ショーン・バリーとアニセー・アルヴィナのルックス、特にベレーに三つ編み、花柄ミニワンピと赤いハイソックスとかガーリーな70Sファッションがすごく可愛い!闘牛場や湿地の馬、夕暮れの田園などアルルの風景、エルトン・ジョンの音楽。どれもロマンティックな絵になる。
とはいえ、『小さな恋のメロディ』と違って思春期のお年頃。裸を見せるし、どっちかというと『青い珊瑚礁』っぽい。その撮り方が大人目線に感じられるのが若干嫌らしかった。そしてポールは仕事を探し、ミシェルは妊娠し、2人だけで結婚出産。男の甲斐性に拘るポールは農作業で日銭を稼ぎ、ミシェルは無邪気ながらも喜んで母となり、挙式や洗礼やクリスマスミサも…って、若いのに随分と保守的なのだ。
つまりどうも自由を求める新しい世代の話じゃなくて、ポールの親のような都会の享楽的なブルジョワを軽蔑し田舎や肉体労働を賛美する、物質主義より自然主義な当時の傾向を反映してる。最後は「若さの終わり」がほろ苦いニューシネマ調だけど、大人目線での子供というバランスに違和感あった。
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