ボロロボ

ママは世直しヒーローのボロロボのレビュー・感想・評価

ママは世直しヒーロー(2020年製作の映画)
3.1
ネトフリにオススメされたので観てみた。
ドイツ映画。

邦題はタイトル詐欺だなあ。
※英題はそのものズバリ。
コメディっぽいかと思っていたら全然違う。
シリアスで重め。だけど、脚本は詰めも甘くて勢いで突っ走るし、驚きやミスリードや謎解きの楽しさがなくて工夫のない編集にがっかり。

題材は悪くない。スーパーヒーロー映画がジャンルとして確立された昨今だからこそ、「市井の人に特殊能力があったなら」という目の付け所はいいと思った。視点人物3名が、日々の暮らしに余裕のない母親、数々の試みに失敗したホームレス、精神的に自立できない金持ちボンボンオタク、という具合に立ち位置が異なっている辺りも良かった。

ただ、掘り下げがあちこち物足りないために、展開が重たい割には薄味。

●マレクとエルマーの過去
●収容されている仲間を救出する意味
●博士とそのバックにいる組織の立脚点
こういったところがモヤモヤっとしてるので、お話が腹落ちしない。
博士もそんなに悪い人ではなさそうなんだけど。

優れた能力を認めずに差別したり抑圧したりする現実社会を皮肉ったメタファー作品なのかなあ。
ドイツも日本同様に同調圧力が強いのかしらん?

主人公たちの法を破る行動に対してもしっくりこないんだよなあ。
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