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シャザム!~神々の怒り〜のhibarishのレビュー・感想・評価

シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)
2.0
要らないもの尽くしの駄作。さようならDCユニバース。

前作の良いところを全く活かせず、ただのヒーロー映画になってしまった。

要らないものその1。
まずフレディーのラブコメ要らない。そもそも主人公はビリーだぞ。コンビではあるが。あるがしかしだ。
前作の流れ踏まえれば前作視聴者組はさ、里親と兄弟たちのファミリーの話やろなあ、ってなってるのに何故ぽっと出の女の子とフレディのラブコメ見せられにゃあかんの。
まあ思春期なので、少しくらい恋愛ないと……ってんなら、そこはビリーとメアリーなんじゃないの。
前作ではビリーはメアリーとの進学云々やらで他の弟妹とは少し違う関係になっていたはず(なんなら原作と違って双子ではなく血の繋がりないわけで、なんのために血縁じゃなくしたんだ……)。

一方まっーたくメアリーは出番なし。洞窟でちょっとキャラ付けエピソードがあるけど、伏線にもなっておらず……。もしかしたらそこらへんバッサリカットされた形跡かもしれんが。

なんなら他の兄弟もいる意味がぜーんぜん無い。
前作で全員シャザムレンジャーになったのなんだったのか。
大人役の役者もなぜか前作と変更されてて(メアリーだけグレースフルトンが大人役もやっている)記憶の子役=大人役と一致しないよ……。
お話的にはビリーとラブコメ要因のフレディのコンビ以外、要らんかったんちゃうか。マージで脚本家クソ。

要らんことその2。
壮大な設定&バトル。
シャザムって見た目は大人、中身は子供の逆コナン君だから、神の力を使ってちっこい事するっていうギャップが面白かったわけで。ね。
それをただのヒーロー映画にしてどうすんの。ホントDCっていつもそうですね、私達のこと、なんだと思ってるんですか!
ッシャ!前作売れたから予算掛けてマーベル顔負けの壮大なCGバトルや!←はあ?

なので、全然笑えるシーンはないし、序盤からCGをふんだんに使ったアクションが始まるしもうナンナノコレ。
後半はシャザム戦隊ですらない。

要らんことその3。
悪役視点でだらだらやるな。
ヴィランなんてね、ジョーカーでもない限りちょっと顔見せときゃいいんですよ。
それをあーだこーだの姉妹喧嘩が始まるしもう見てらんない。
ビリーがなぜか視聴者しか知らない情報を知っているぞう。

前作はヴィランが1人だったし、スケールも小さいのでなーんも難しいこと特に考えずに見れたし、低予算なのもあってよくあるCGバリバリアクション映画ってわけではなかったからね。ヒーローコメディね。

悪役の喧嘩なんか悪手もいいところ。
ヒーロー同士ですら仲間割れみたいなのは上手くやらないと面白くない。

その結果ファミリー描写の尺が減って、ずーっとバトルしかしてないから、ほんとつまらん。

なんか悪いやつが出てきたのでみんなと力を合わせて世界を救いました。
他?ないよ。何もしてない。
DCクロスオーバーのために無理やりアレが出てきたりもうどうでもいい。まあDCEUはアクアマン2がトドメを刺して死んだし……。

2作目なんだからさあ、1作目から人間関係がどうなったとかあるんじゃねえの。
ファミリーあれだけ人数居てなーんもなし。脚本家無能か。


まあ、そんなわけで大コケになってしまった本作シャザム2を引き金にDCEUは終わってしまいましたとさ。
ほんと、ここの経営陣頭悪すぎ。
今後のジェームズ・ガン体制には期待してるけど、スーサイド・スクワッドがあまり売れなかった(個人的には面白かったが)ことと、ユニバース再構築というところで不安ばかりである。
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