韓国の俳優たちと仕事をしたいという是枝監督の想いから作られた作品。
過去に「空気人形」で是枝監督と仕事をしたペドゥナが、ソンガンホとカンドンウォンを推薦したのだという。
ベイビーBOXに捨てられた赤ちゃんを買ってくれる人を探しに、ブローカーの男2人と、実の母親と、施設から飛び出した少年が旅するというストーリー。
文字にすればとんでもない話なのだが、
暗くなく、軽妙な明るさを持って描かれているのが面白かった。
メンバーの誰もが家族を求めていて、
孤独で、だからこそ売りに行くはずの赤ちゃんを愛してしまって。
そして、なぜか自分たちも1つの家族のようになってしまう。
明かりを消したホテルの部屋での
「生まれてきてくれてありがとう」
やや唐突な感じはあったけれど、
やっぱり印象的な、心に残るシーンだった。
生まれてきてくれてありがとう。
愛しています。
人は、それだけを聞きたくて生きているのかもしれない。
人は、それだけを聞ければ生きていけるのかもしれない。
是枝監督の作品をこれまで2つしか観ていないから、これを機に観てみようと思った。